
情報システムの開発をアジャイル開発で進めることが増えてきている。代表的な手法のスクラムでは,スクラムマスタがアジャイル開発を主導する。システムアーキテクトはスクラムマスタの役割を担うことが多い。スクラムでは,要件の“誰が・何のために・何をするか”をユーザストーリ(以下,US という)として定め,必要に応じてスプリントごとに見直す。スクラムマスタはプロダクトオーナとともに,US をスプリントの期間内で完了できる規模や難易度に調整する必要がある。さらに,US に優先順位を付け,プロダクトオーナと合意の上でプロダクトバックログにし,今回のスプリント内で実現すべき US を決定しなければならない。
本問は,アジャイル開発における US の規模や難易度の調整と優先順位の決定について,具体的に論述することを求めている。論述を通じて,システムアーキテクトに必要なアジャイル開発の主導者としての能力を評価する。